富士吉田市商工会議所観光サービス部会先進地視察研修旅行
平成28年6月19~20日
6月19日
8:00 会議所集合出発
中央道御坂IC → 塩尻IC → 奈良井宿(散策) → 権兵衛トンネル
→ 伊那IC → 駒ヶ根IC → 飯田IC → ホテル天心( 研修 )
6月20日 9:00 ホテル発 → 元善光寺(見学) → 天竜川船下り → 水引工芸館(昼食)
→ 飯田IC → 駒ヶ根IC → 養命酒工場(見学)→ 駒ヶ根IC
→ 御坂IC → 商工会議所
今年の観光サービス部会の研修先は阿智村の星空ナイトツアーになった。ただ、残念なのは当日は
ロープウエーが一年一度の点検整備の期間中でナイトツアーをやっていない事だ、どんな方法で集客し
どんな感じで運営しているのかを体験したかったが、日程の都合もあり行けないのが残念だった。
百聞は一見にしかず
(いくら人から聞いても、自分で見なければ本当のことはわからない)
百見は一考にしかず
(いくらたくさん見ても、考えなければ前に進まない)
百考は一行にしかず
(どんなに考えても「行動」を起こさなければ前には進まない)
百行は一果にしかず
(どんなに行動をしても、成果を残さなければ成長しない)
奈良井宿
無粋な赤の消火栓も屋根を付けた木箱に収められており、こんな配慮が嬉しくなる。
「木曽路は山の中」旧中山道の奈良井宿は鳥居峠登り口にある鎮神社を京都側の端に、奈良井川沿いを
緩やかに下りつつ約1キロに渡って続く街並みを形成し、中山道六十七宿でも一番の大宿で過っては
奈良井千軒と呼ばれていた。昭和43年から街並み保存運動を始め、昭和53年に国から重要伝統的建造物群
保存地域に選定された。選定は奈良井宿の地域づくりに掛ける並々ならぬ熱意に対する記念碑とも云える。
鎮神社近くの駐車場へバスを止め、頂いたマップを手に1時間の散策を楽しんだ。高札場、屋根に置かれた
丸い石、水場、修景された街並みが、まるで時代劇のセットの中にいるようで楽しい。路地を入った場所に
曹洞宗長泉禅寺があり、山門から入り見学をさせて頂いたが、本堂の天井に書かれた龍の絵が見事だった。
長泉禅寺
大宝寺
歴史のある街には良き神社仏閣がある、何気なく入った大宝寺でキリシタン禁制の江戸時代、木曽路にも
密やかにキリストを信仰する住人がいて、仏教の子育て地蔵に似て作られた石像だが、役人に見つかり頭部と
膝を砕かれた姿で土の中から発見され本堂脇に祀られた。胸に抱かれお顔が欠けた赤子と十字架が弾圧の
強さと恐怖、信仰心に想いを馳せ、両手を合わせた。
上問屋資料館
明治天皇が泊まられた宿、一段高い奥座敷と、その隣にある便所に備えられた焼き物の薄緑色の
大小の便器に270年間継続して問屋を続けて来た歴史を感じた。また、京都に近いせいか?中庭の
設えが京風町家の趣きで、明かり取りと風の通り道になり気持ち良い空間を演出している。
東右衛門
駒ヶ根市内にある東右衛門で昼食をとった。藁葺き屋根が苔生す趣ある佇まいで玄関入り口には
足湯まで備えている珍しい食事処だ。食べログで3,3の評価、信州B級グルメの一つソースかつ重を
食べたがコロモが細かく肉は柔らかくて美味しく、かぐや姫の代わりに蕎麦が入った竹風の器が
面白かった。
昼神温泉 ホテル”天心” 富士山二合目にて
ホテル天心の会議室で日曜日だと云うのに熊谷村長の出迎えと挨拶を頂き、その真剣さと、お持て成しに
感激した。その後、DMO阿智昼神観光局の白澤さんの講演を聞いた。題して「天空の楽園 日本一の星空ナイト
ツアー」だ。人口6600人の村に流入人口70万人が訪れるそうだ。また、村ランキング29位ではあるが
はな桃の里への流入人口は25万人が訪れる。
バブルがはじけ昼神に40軒あった宿が現在宿19軒、このままでは困ると着地型、顧客満足度UPを目指し
始めた星空ナイトツアーは阿智昼神観光局が宿泊と観光客のマッチングを図り、ナイトツアーは6年前から
始め昨年64000人。始めた年の10倍の集客となった。
天の川を見たことない人が6割いるそうだ。阿智村にある「 ただのいつもの夜空 」が商品になり、世界に
誇れる地域を目指してスタービレジ阿智では普通の観測会ではなく、週末だけではないコンセプトでより沢山の
若い人達へ受ける取り組みをしてる。阿智は恋人の聖地だったり、天空の楽園、スターコイン地元活用したり
村中でスターマイスター制度を取り入れ、企業との提携事業もしている。満点の星空はいつでも見られる訳
ではないので暗い森を歩いたり、プロジェクションマッピングを使って林に光を当てたりして楽しませる工夫を
していると松下事務局長は語った。やはり、こうした取り組みには熱意を持った専従職員が居ないと話が
進まないと思った。
ホテルに貼ってあるポスターの写真を見ても驚かない、星景写真は富士山麓では簡単に撮れる。素材は
周囲に沢山眠っているのだ。気付きとマーケテイング、それに熱い情熱さえあれば客の方から探してやってくる
今はそんな時代なのだ。
元善光寺
「 一度詣れよ 元善光寺 善光寺だけでは片詣り 」
長野県飯田市にある名刹。本尊が長野市の善光寺に移され、この寺は住人本多善光卿の名を
以って「元善光寺」と名付けられたそうです。善光寺と元善光寺の両方に参詣しないと「片詣り」と
呼ばれてご利益がないとか。有料の宝物殿に入ったが沢山の地獄絵図や仏像があり、木彫の涅槃像は
珍しく初めて拝ませて貰った。今から1400年前善光卿がご本尊を難波の池よりお迎えし、臼の上に
41年間安置し供養したところ臼から光明が輝いていたので座光の臼と呼ばれる善光寺の霊宝も
宝物殿の中にあった。階段を上がった平和殿には四国三十三番の霊場お砂踏みも出来て、旅の安全を
祈つつ三十三番のお砂を踏んで回った。
天竜舟下り
舟下りは10年以上前に一度体験し、今回は二度目だ。
以前と変わっていたのはライフジャケットが入水すると自動で膨らむタイプのものになっていた事で
以前のものに比べ多少暑さを凌げて嬉しい。出船時間まで30分程あり、その前にビデオで船の作り方を
放映しているのを暇に任せて見ていたら船を作っていた船大工の矢沢さんが船頭の一人で驚いた。また、
トンビの餌付けも当時は無かったが、今はやっている。面白いと思ったのはトンビ、TVで見た由比ヶ浜の
トンビは攻撃的に広げたお弁当や、手に持ったフランクフルトを盗りに来るが、天竜のトンビの性格は
信州的で内向的、船には近づかず空から餌のパンの耳だけ掴んで飛んで行った。
山都飯田水引博物館
山都飯田は大型ドライブインと水引博物館が一緒になったもので、2Fのフロアには300人以上が
食事が出来る大きさで、これだけ大きいフロアは昔行ったスキー場の食堂を思い出し、どこか懐かしい
感じがした。水引博物館内に若貴が現役時代の写真があり、大きい絵画も飾ってあった。その画の中に
いたオバチャンの横顔が若乃花に似ており面白かった。水引も大切な日本の伝統工芸だが、時代が進み
段々と使われる機会が減って行くのではないかと危惧される。
養命酒駒ヶ根工場
養命酒駒ヶ根工場は11万坪の広さで120人の従業員が働いているそうだ。工場見学をしてカフェ
ヒーリングテラスへ立ち寄ったが、途中の林の中を小川が流れセミの鳴き声が聞こえた。こちらの森の中の
テラス席はオシャレで良い感じだ。段差を作る事で立体感が生まれているのかな・・・。
工場の一番高い場所に創始者・塩沢宋閑翁像があり、今も牛に乗って工場全体を見守っている、そんな
感じがした。
駒ヶ根ICから中央道で帰路についたが、昨晩の事を思い出した。宴会が終わり全員でラーメン屋に
立ち寄りテーブル席で飲んでいると川崎市宮前区の団体が入ってきた。どうして名前を?と思われるだろうが
部屋の入り口に名前を書いて予約の紙が貼ってあったのだ。そうこうしている内に1人の若者が酒の注文に
現れた。その若者を見て連れの渡辺さんが若者に声を掛けた。「おめーは!宮前のA子おばさんの子?」
「この間、結婚式をあげた・・・」「そう・そう、です!」そして親戚の会話となった。偶然ってあるもんだ。
滅多に会わない知人と昼神温泉のラーメン屋でバッタリ!グループ旅行だったから良いけれど、かたがた
彼女と一緒・・・そんな時に知り合いとであったら・・・万事休す!くれぐれも、お気お付けあそべ
下さいますように(笑)